サーフィン初心者に知ってほしい『テイクオフのコツ』は、以下の5つです。
- 波をよく観察する
- テイクオフするポジションに素早く移動する
- 波に対して適切なパドルを行う
- 状況に合わせて重心を移動する
- 目線を進みたい方向に向ける
記事内で、それぞれの詳細を書いていきます。
本当にできるようになる?
コツを理解したら、実際にやってみることが大事です。失敗を繰り返すことで『テイクオフのやり方』がわかってきます。
練習を繰り返せば、テイクオフは必ずできるようになります。
波をよく観察する
1つ目の『テイクオフのコツ』について説明する前に、1つ質問があります。あなたがテイクオフで失敗してしまうときは、どのような状況ですか?
おそらく、最も多いテイクオフの失敗例は以下の2点だと思います。
テイクオフでありがちな失敗例
- 波に追いつかず乗り遅れてしまう
- 前のめりでワイプアウトしてしまう
このような失敗をしてしまう場合は、『波に対して間違ったポジショニング』をしている可能性が高いです。これらの失敗を防ぐコツは、『波をよく観察すること』です。
波のどの部分を見ればいい?
1つの波を注意深く観察してみると、波の角度が変化していることに気がつくはずです(下図参照)。
波に追いつかず乗り遅れてしまう人は、波の角度がついたところでテイクオフをする必要があります。
自分が思う位置よりもインサイド(岸側)に近づきテイクオフをしてみてください。
いつもパーリングしてしまうんだけど・・・
前のめりでワイプアウトしたりノーズが刺さってしまう方は、ポジションが岸側に寄りすぎです。セットが見えたら、パドルをして波に近づき、テイクオフを試みてください。
波の角度(テイクオフ側)は岸に近づくにつれて大きくなります。それを頭に入れておけば、向かうべき場所が見えてくるはずです。
テイクオフをするポジションに素早く移動する
入ってくる波に対して最適なポジションを予測できたら、パドルを行い素早く移動します。
自分で動かなきゃダメなの?
待っているだけでは波に乗れません。テイクオフに最適なポジションに素早く移動できるサーファーが、より多くの波に乗れます。
注意点)最適なポジションに移動する際は、必ず周りのサーファーの位置を確認しましょう。混雑している場合は特に注意が必要です。
周りのサーファーが明らかに優位なポジションいる場合は、波を譲るのがサーフィンのルールです。
波に対して適切なパドルを行う
波に対して最適なポジションに移動したら、いよいよテイクオフです。
ここで気をつける点は、必死にパドルすることだけがテイクオフ成功の秘訣ではないことです。
じゃあ何が重要なの?
波に対して、『適切な力でパドルをする』ことが重要です。図1で説明したように、一番大事なのは正しい位置でテイクオフすることだからです。
ポジショニングがいいと、パドルをする必要がない場合もあります。
パドリングしなくてもテイクオフができるの?
正しいポジショニングが得意な上級者は、ボードを軽く沈めた際に発生する浮き上がる反動で、テイクオフができてしまうほどです。
必死にパドルしないと波に乗れないという先入観は、捨ててしまいましょう。大事なのは、波に対してのポジショニングです。
状況に合わせて重心を移動する
テイクオフの途中、サーフボードに角度がつくと、波の斜面を滑り降りて行くのを感じるはずです。
ここで大事なのが、テイクオフの際に体の重心を微妙に調整することです。
どうやってテイクオフ中に重心を変えるの?
答えは簡単です。『頭』の位置をサーフボード上で変えるだけです。
体を起こしたり、アゴをサーフボードにつける動作をすることで頭の位置が移動します(図参照)。
波においていかれそうになったら、アゴをサーフボードにつけてみましょう。そうすることで重心が前に行き、サーフボードが斜面を降りて行ってくれるはずです。
前のめりになってしまいそうな場合は、体を早めに起こし重心を後ろへ移動させましょう。
目線を進みたい方向に向ける
うまくテイクオフをするために重要なのが『目線』です。
テイクオフ直前に目線を波のショルダーへ向けることで、サーフボードが自然と目線方向へ向いてくれます。目を動かすと、それに連動するように体がついて行きます。
どうやって連動していくの?
目線のリードから、頭、肩、胸、腰、足へと連動し最終的にサーフボードに伝わるのです。
まとめ
以上が、初心者がテイクオフをマスターするための5つのアドバイスになります。
サーフィンが面白い理由の一つでもあるのですが、全く同じ波というものは存在しません。毎回、微妙に波が違うからこそ、テイクオフをマスターするのに時間がかかるのです。
テイクオフ上達の一番のコツは、できるだけ海に入ることです。今回学んだ5つのコツを忘れないうちに、サーフィンに行きましょう。
失敗を繰り返すことで、『正しいテイクオフのやり方』を体が自然と覚えてきます。
何年間もサーフィンをしている人でさえも、テイクオフがうまくできない時があります。潮の満ち引きや、スウェルの方向などの微妙な違いが波の動きに変化を与えるからです。
失敗したとしても、投げやりになる必要はありません。
焦らずにテイクオフの上達を目指して、サーフィンを思いっきり楽しみましょう。