サーフトリップ用の貯金を崩し、ボンザーサーフボードをオーダーしました。
今回の記事は、『ボンザー』についてです。ボンザーの凄さや詳細について書いていきます。
ボンザーの役割と仕組み
ボンザーとは、『シングルフィン+2』のサイドフィンのことです。
ボンザーの役割は、『水流を整えて加速させる』ことです。
他のフィンだとどう違うの?
トライフィンとボンザーフィンはまったくの別物です。その違いは、ボンザー(サイドフィン)の役割にあります。
シングルフィンだけでは、とらえきれなかった水流のエネルギーを、小さいサイドフィンで後ろ方向に流していきます(下図参照)。そのエネルギーが、サーフボードの推進力になるのです。
ボンザーは、シングルフィンから進化した形です。
シングルフィンが主流だった時代に、さらなるスピードを追い求めて、完成したのがボンザーです。
ボンザーが速い理由は?
ボンザー(サイドフィン)は表面積が少ないため、トライフィンのようなドラッグ(抵抗)を発生させません。
整えられた水流の力を利用して、サーフボードをどんどん加速させていきます。
ボンザーの歴史
ボンザーは、1970年にキャンベル兄弟が開発しました。
フィンの歴史には諸説あり、『ボンザーはトライフィンの原型』であるという認識が多いです。確かにフィンが3枚あるボンザーは、トライフィンの原型とも言えます。
トライフィンの本当の原型は、『ツインフィン+1』の形だと思います。
シングルフィンからツインフィンに移行し、さらにセンターフィンを加えることによって生まれたのが『トリフィン』。
トライフィンは、ツインのパフォーマンス性を高めるために生まれた改良版です。
ボンザーのシステムはどうなの?
ツインフィンに移行する前に、シングルフィンを進化させたのがボンザー。ボンザーのシステムはあくまでも『シングルフィン+2』です。
【関連記事】シングルフィンの魅力!シングルフィンサーフィンから学べること
ボンザーの利点
- シングルフィンよりも速い
- ツインフィンより安定性が高い
- トライフィンよりもターンの伸びがある
- トライフィンやツインフィンよりもレールが入れやすい
ボンザーの欠点
ボンザーは、グラスオン(取り外し不可能なフィン)が一般的。サーフボードのデザインと非常に密接な関係にあるため、汎用性にかける。
ボンザーをお勧めしたいサーファーのタイプ
トライフィンの『ターン後の減速』が気になる方は、『ボンザー』をおすすめします。
ボンザーやツインフィンは、『ターン後の減速』がトリフィンより少ないです。しかし、ツインフィンを選ぶと『ルーズさ』が大きくなります。
ボンザーなら『サーフボードの操作性』を失うことなく、ターン後の加速を得ることができます。
【関連記事】サーフィン初心者がターンを最速で上達させるための5つの方法
まとめ《ボンザーの勧め》
ボンザーは、非常に優秀なシステムです。現在再び注目を集めているのも理解できます。開発当時は、サーフボード業界の歴史の波に乗れませんでした。その理由の一つに、『真似て作ることの難しさ』があったからです。
ただのフィンとしての役割ではなく、『水流を利用して推進力を生み出す』のがボンザーです。正しくボンザーサーフボードを作り出すためには、ボトムコンケーブのデザインを含め、シェイパーの技量や知識が必要でした。
1970年代の短くなっていくサーフボードの歴史にフィットしたのは、よりシンプルなデザインである『ツインフィン』でした。
トライフィンへと移り変わっていく時代も同様です。『サーフボードの操作性』が最も優れていたのが、ボンザーよりも『トライフィン』だったのです。当時の競技サーフィンはスピードではなく、トリフィンで得られる『操作性』を必要としていました。
現在はどうでしょうか?
ツインフィンや、シングルフィン、ミドルレングスなど、本来のサーフィンの楽しさを追求しようとしている人たちが、確実に増えて来ています。
トライフィンを中心とした『競技サーフィン』だけではなく、『自分のサーフィンスタイル』を模索できるようになったのは素晴らしいことです。
だからこそ、『ボンザー』の良さに再び注目が集まっているのかもしれません。
一家に一枚、『ボンザー・サーフボード』の購入をおすすめします。