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【サーファーがとるべきコロナウイルスとの向き合い方】駐車場封鎖中にサーフィンに行ってはいけない理由

日本全国のサーファーの皆さんに、サーフィンを愛する仲間として伝えたいことを書きます。

今はサーフィンに行かず、家にいるべき時です。

2020年3月現在、コロナウイルスとの戦いが世界中で続いています。自分が住んでいるニュージーランドにおいても、都市封鎖(ロックダウン)が行われ、全国民の自宅隔離が行われいる最中です。

日本国内でも感染者が増え続けており、都市や駐車場の封鎖が行われるのは秒読み段階です。おそらく、後2週間以内に感染者の増加に太刀打ちできずに、あちこちで移動制限が始まってしまうことでしょう。

【追記】2020年4月16日、全国を対象に緊急事態宣言が発令しました。海外沿いの駐車場の閉鎖が始まっています。《参考記事》湘南混雑で駐車場閉鎖 藤沢、横須賀市 サーフィン客など集中

駐車場封鎖と移動制限が行われれば、残念ながらそれと同時に、サーフィンに行くのは不可能になります。

  • 自分は、大丈夫。
  • 海外の人たち大変そう。
  • サーフィンならしてもいいんじゃない。
  • 日本は、衛生面で優れているから安全。
  • 自分は若いから大丈夫。

このような楽観的な意見、他人事の意識は、いつもなら自分自身も持っています。現につい最近までは、ニュージーランドに住みながら、『他人事』のようにコロナウイルスに対して意識を持っていました。

目の前に迫る『脅威』に対して、ポジティブでいたかったからです。

コロナウイルスに関しては、楽観的でいるべきではありません。断言します。

このブログを読んでくださっている皆さんにお願いです。

家にいてください。サーフィンに行かないでください。

1ヶ月前の自分がこの記事を読んだら、いまのみなさんと同じように感じていたと思います。

  • ちょっと大袈裟なんじゃない?
  • サーフィンならいいんじゃない?
  • 自分の住んでるところなら平気そう。
  • すぐに収束するんじゃない?
  • 海でなら感染しないはず

過去の自分、そしてあなた自身が今感じていることは、1ヶ月後には180度変わります。

だからこそ、今書いています。1ヶ月後に変わるのであれば、今これを読んで変わってください。今回の記事は、そんな内容です。

駐車場封鎖中はサーフィンには行けないしそもそも行くべきではない

都市や駐車場が封鎖していたら、サーフィンに行けません。そして、自分がどんなにサーフィンができる環境であっても、いくべきではありません。

  • 家の前に海があるし誰にも接触しないし平気
  • 怪我をしないようにすれば誰にも迷惑をかけない
  • サーフィンをしないとウイルスよりも精神的に病む

これは自分自身がニュージーランドで、都市封鎖が始まる直前まで思っていたことです。

いまの自分は、『サーフィンに行かない』という選択肢を取っています。いくべきではないと決意したのには、きっかけがありました。

誰よりもサーフィンを愛するサーファー仲間が、ロックダウン直前に投稿したのです。

そのサーファーには、4歳になったばかりの白血病を持つ子供がいます。現在治療中であり、入院中です。その人が涙ながらに、ロックダウンが始まる直前に訴えていたのです。

『お願いだから家にいてくれ』と。

その瞬間から、これは自分一人だけの問題ではないのだと、ようやく自覚することができました。サーフィンを誰よりも愛している人からの投稿だったからこそ、そのメッセージが自分に突き刺さったのです。

なぜ駐車場封鎖中はサーフィンに行かずに家にいるべきなのか

国が緊急事態宣言を発令したのは、シンプルで明確です。

『コロナウイルスの拡大を止めるため』

この絶対的にシンプルなルールに協力しないと、『誰かの大切な人を失ってしまう原因』につながる可能性があります。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、今の世界中で実際に起こっていることです。

もしも、自分がサーフィンに行けば、仲間たちも海に向かいます。それが集団になれば、駐車場やサーフスポット自体が、『大勢の人が集まる場所』になってしまいます。

実際のところ、その中でコロナウイルスが蔓延する可能性は低いのかもしれません。でも、100万分の1でも感染する可能性があるのなら、サーフィンには行くべきではないのです。

自分の行動が誰かの命を奪う

多分だいじょうぶ。

そんなふうに思って行なった行動が、回り回って誰かの命を危険に晒してしまうかもしれません。 大切なサーファー仲間の、愛する人を殺してしまうかもしれないのです。

ここで伝えたいのは、死亡率や危険性についての議論ではありません。

コロナウイルスの拡大を止めるという明確なルールと目標があるなら、それに従うべきだということです。

ニュージーランドのサーファーたちは自宅隔離を行なっており、サーフィンにはいけない状況です。ラグランなどの有名なサーフスポットでは、ローカルたちが率先して、『ロックダウン中はサーフィンに行ってはならない』と明言しました。

それは、先述した『コロナウイルスの拡大を止める』というシンプルなルールに基づいた行動です。

中にはルールを破り、サーフィンに行っている人たちも少数います。

痛いほどに、サーフィンに行ってしまう気持ちはわかります。できることなら、自分も行きたい。でも、行かないし、行くべきではないのです。

今回の、サーファーに与えられた新しいルールと目的は、非常に単純です。

家にいる。ウイルスの拡大を止める。誰かの命を救う。

これだけです。

家にいましょう。

もしも自分の家に、換気がよい倉庫があるなら、この機会にサーフボードを作ってみてもいいかもしれません。

自分の愛する誰かの命を、倉庫で作る不格好なサーフボード1本と引き換えに救えるのなら、自宅でネットフリックスを見ているだけで救えるのなら、あなたはどうしますか?

それでもサーフィンに行ってしまうのでしょうか。

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