自然は、今この瞬間も壊れ続けています。それは止めることができない、坂を転げ落ちるボールのようです。
ひとりの人間として自然に対峙すれば、人間は一瞬で叩きのめされます。それは今も変わりません。
それにもかかわらず、『人間が生み出した文明』は、いつのまにか制御が効かない暴走するロボットのように、目を出そうとする植物達を踏み潰していきます。
それでは、自分たちにできることはないのでしょうか?
ただただ目を瞑り、見て見ないふりをする以外にないのでしょうか?
そんなことはありません。ひとつひとつは小さな取り組みでも、その数が増えれば増えるほど、力強く確かなものに変わっていきます。
その行動は、決して無駄にはならないのです。
とにかくゴミを拾い続ける
目の前に、小さなプラスチックゴミが落ちていたとします。それは、自分たちの手で拾うべきです。
何もしないとどうなる?
拾わなければ風に飛ばされて、海へたどり着きます。そのあと何が起こるかは、多くの人が知っているはずです。
365日、毎日一個ずつでもいいのです。その積み重ねが一年後に、大きな力になります。
もしも日本中のサーファーが海に行くたびにゴミを拾い続ければ、それは大きな力となるのです。
無駄だと感じていても、するべきです。
再生可能な素材のウェットスーツを選ぶ
サーフィンの道具の多くが、石油由来の製品です。ウェットスーツのネオプレンも石油由来になります。
ただし、その製品の中には、『環境への負荷が少ないもの』も多く存在しています。
例えばどんな?
現在、パタゴニアが率先して、環境への負荷が少ない自然由来のウェットスーツ素材の開発に力を入れています。
ひとつひとつの選択を、ほんの少しだけ立ち止まって考えれば、『選ぶべきもの』は見えてくるはずです。
【参考になるサイト】パタゴニア公式ホームページ
自然への負荷が少ないサーフボードを選ぶ
サーフボードの中には、環境への負荷が少ないレジンや素材を使っているものがあります。
それらの製品を選ぶことで、環境への負荷を少しずつ減らすことができます。
他に方法はないの?
中古のサーフボードを選択することも、環境への負荷を減らす一つの方法です。
倉庫に眠っているサーフボードがあるのなら、リサイクルショップに持っていくのも一つです。
誰かの手に渡り、中古のサーフボードとして長く使用されたら、それだけでも大きな一歩になります。
【エコボード詳細はこちら(英語)】the ecoboard project
自分の道具を長く使う
繰り返しになりますが、新しいものを作り出すのは膨大なエネルギーがかかります。それは、サーフボードやサーフィンの道具に限りません。
何か例はないの?
例えば、エコバックです。プラスチックを使わないために買ったはずなのに、いくつも家にありませんか?
持ってるだけで環境にいいんじゃないの?
エコバックであっても、一つの商品を作り上げる工程で環境に負荷がかかります。ただたくさん持っているだけだったら、大きな意味をなさないのです。
【参考になる記事】エコバックやマイカップは本当に環境に優しいのか?『エコ』な行動に隠された6つの真実
じゃあどうしたらいいの?
大事なのは、『ただ使う』のではなく、『どうして使うのか』を理解することです。
それができるかどうかで、数年後の結果は大きく変わるはずです。
思いを伝える
環境問題についてサーファー達が話し合うことは、素晴らしいことです。
『言葉を伝え』、『話を聞き』、『前向きな決断と判断』を繰り返していきましょう。
相手が全然わかってくれない・・・
環境問題について考える人は、グループ化できます。話し合う上で大切なのは、そのグループ間での『口喧嘩』になってしまわないようにすることです。
- 真剣に考え行動しているひと
- 真剣に考えた結果、諦めたひと
- なんとなく考えて、なんとなく行動しているひと
- 完全に興味がないひと
パッと考えただけでも、これだけのグループに分けることができます。
相手を自分と同じ思想に強制的にしようとすることは、『話し合い』ではありません。
どうして?
想いを伝え理由を述べたら、あとは本人次第だからです。
感情的にならないように、淡々と思いと理由を伝え続けましょう。その人を変えようとするのではなく、『自ら変わろう』とするのをただ待つのです。
まとめ
自分の場合、環境問題について真剣に調べれば調べるほど、『今更何をしても無駄なのではないか』と考えてしまうことがあります。
ポジティブな部分を見つけようとしても、ネガティブな力が強すぎるせいで、すぐに覆い隠されてしまうのです。
だからと言って、『何もしないでいる』というつもりもありません。
目の前にゴミが落ちていたら、拾う。
未来に得られる結果は、今現在している小さなことの繰り返しなのです。
200年後に、今よりもっと綺麗な海でサーフィンができますように。
そのために今できることを、『行動するのみ』です。