フィンセッティングは、とても奥が深いです。奥が深すぎて誰もが経験するのが、『どれが最良のフィンなのかわからない』という状況です。
昔のように、グラスオンフィンが主流であれば、ここまで悩むことはないのかもしれません。こういうものだ、と割り切ることができれば、自然とそれに合わせたライディングを心がけるようになるからです。
フィンを変えれるのはいいことじゃないの?
フィンを変えたり、前後に動かすだけで全くもって別のサーフボードに化けてしまうのは、面白い反面、僕たちサーファーの頭を悩ませ続けることです。
今回の記事では、『フィンセッティングに悩んだときにできる対処法』について書きました。
フィンセッティングに悩んだときにできること
- 乗り方を変えずにぴったり合うフィンを探し続ける
- 自分の持っているフィンに合わせた乗り方を学ぶ
フィンセッティングに悩んだら、できることはこの二つです。
当たり前のことですが、そのままのフィンセッティングで乗り続けることも可能です(フィン変更のコツは次の項で説明します)。
どういうこと?
シングルフィンボックスであれば、闇雲に前後させずに乗り続ける。
通常のトライフィンやクアッドであれば、そのままのセッティングで乗り続けてみる。それは、ツインフィンでも同様です。
すぐに変えたらどうなる?
波のサイズやコンディションに合わせて闇雲にフィンを変えてしまうと、迷いの森への入り口に入り込むようなものです。
ダメだと思っているフィンだって、『実は自分の乗り方が悪いだけ』な可能性だってあり得ます。
フィンを変えたいと思ってしまう理由の多くは、『前にできていたことができなくなったから』だと思います。その反面見落としてしまうのが、そのままのフィンセッティングで『できること』です。
今あるフィンセッティングでできること(利点)を伸せるかどうかも、ライダーの取り組み方次第だと思うのです。
これは、自分自身が迷いの森にいつも入ってしまうからこそ、ようやく見えてきた解決法の一つです。特に僕の場合はサーフィンがまだまだ下手くそなので、『原因が自分にある』ことがとても多かったのです。
そんな状況は早く抜け出したい・・・
今までできたことができない状況は、『自分のサーフィン』を変えるチャンスでもあるのではないでしょうか?
- 硬くて動かない
- カットバックがしづらい
- 引っかかる
- ボトムターンでつまずく
- スピードが出にくい
このような状況の時に、『フィンが悪い』と決めつけてしまうのは時期尚早かもしれません。例えば自分の後ろ足の位置を少し変えてみるだけで、欠点が利点になることだってあり得ます。
いつものカットバックができないなら、もっと大きな半径で回ろうとしてみたっていいのです。そうしたら、もっとスピードがついたリエントリーができるかもしれないのです。
前にできていたサーフィンができないのはとても歯痒いですが、焦りは禁物です。
じっくりと吟味しながら乗り続けることで、『そのままのフィンセッティング』が化けるかもしれないですから。
フィンを変更する前に気をつけたいこと
乗り続けても全く状況が変わらないのであれば、フィンを変えるのも一つの方法です。でも、闇雲に変えることはお勧めしません。
自分の経験から言えば、闇雲に変える結果の多くが『遠回り』になってしまいます。それを踏まえて、最初に『フィンを変えるときの注意点』について説明していきます。
フィンを変えるときの注意点【重要】
まず最初にお勧めしたいのは、全く同じ波のコンディションで、できれば同一セッション中に一度海に上がり、フィンを変えてみることです。
コンディションや板に合わせないの?
通常であれば、『状況によってフィンを変える』のが理想的です。しかし、同じ波でフィンの違いがわからないのであれば、その次の段階に進むべきではないと思うのです。
同じコンディション下で違いがわかるのであれば、そのフィンを違う日にもう一度試してみましょう。
そうすると、『同じ日に試した時に感じた違い』を知った上で、新しい感覚を得ることができます。それこそが一番大切な、『フィンを変えるときの注意点』になります。
フィンセッティングを決める三つの要素
フィンを選ぶときに考えるべき要素をまとめると、以下の三つに大別できます。
波
- 波の大きさ
- 波の掘れ具合
- フェイスの状況【メンツルかガタガタか】
サーフボード
- サーフボードの硬さ
- サーフボードの長さ
- サーフボードの厚み
- サーフボードの浮力
今使っているフィン
- フィンの長さ
- フィンのしなり具合
- フィンの大きさ
- フィンの形状
ここであげた多くの要素を考えた上で、『次に変えるべきフィン』を考えていきます。ここからは、試行錯誤を繰り返しながら試していく以外ありません。
正解を知りたいのに・・・
誰かにとって正解なセッティングも、自分自身に当てはまるとは言い切れません。サーファーの乗り方次第では、全く別の結果になることだってあり得ます。
先述した注意点を実行しながら、時間をかけて探していきましょう。
ロングボードのフィンセッティングに関しては、『一般論』を書いた記事がありますので、一度見てみてください。
まとめ
今回は、迷いの森に入ってしまったときに、どのような考えで『フィンを選ぶのか』について書きました。
自分自身もまだまだ悩んでいるのですが、その中で少しずつ見えてきたこともあります。
最初は、自分の技術を疑うこと。
それでもダメなら、フィンを同じ日に変えてみる。
その後に、新しいフィンを違うコンディションで試してみる。
とにかくセッション数をこなす。その後もう一度、セッティングを変えてみる。
これが自分にとっては、『最高のフィンセッティングを見つける一番の近道』です。
最後まで読んできただきありがとうございました。