この記事でわかることは、『フィンの全て』です。
多数あるフィンから目的に合わせたものを選ぶには、『フィンに関する正しい知識』と『フィンの選び方』を学ぶ必要があります。
今回の記事では、ありとあらゆる角度からフィンを分析しています。
【関連記事】サーフィンを始めるのに必要な道具一覧
シングルフィン(フィンが1枚)
フィンが一つだけのセッティングです。
通常よりもフィンが大きい?
フィン一枚でサーフボードをコントロールするため、サイズが大きくなります。
シングルフィンを乗りこなせるようになれば、レールを使った大きなターンを学ぶことが出来ます。
シングルフィンの選び方詳細は、こちらの記事を参考にしてください。
ツインフィン(フィンが2枚)
左右一枚ずつ、計2枚のフィンがついたセッティングが、『ツインフィン』です。
マーク・リチャードが、シングルフィンが主流だった時代に、ツインフィンのサーフボードを使用して大会で勝利を収めました。その後、ツインフィンのセッティングが一躍主流になり、動きのあるサーフィンに進化していきます。
ツインフィンにはどんな利点がある?
ツインフィンには、トライフィンやシングルフィンでは生み出せないスピードがあります。センターフィンがないことにより、水がサーフボード下を抜けやすくなるからです。
トライフィン(フィンが3枚)
現在のパフォーマンスサーフィンにおいて、最も主流となっているセッティングです。縦への動きが最も容易です。
【関連記事】トライフィンセッティングの利点【初心者のフィン選び】
クアッドフィン(フィンが4枚)
トライフィンとツインフィンの利点を掛け合わせて生み出されたのが『クアッドフィン』です。
クアッドフィンの利点は?
ツインフィンのスピード感を損なわず、同時にコントロール性能も持ち合わせています。ツインフィン に比べて、アクションがしやすいのが特徴です。
サーフボードの滑りも少なく、波にフィンががっちりと食らいつきます。
クアッド+センターフィン(フィンが5枚)
『クアッドフィン』は、縦への動きが苦手と言われています。その欠点を補うために、通常よりも小さなセンターフィンを付け加えたのが、『クアッド+1』です。
ケリー・スレーターが大会で使用して、注目を集めました。
フィンの高さ
フィンが高ければ、『安定性能』が増します。フィンの高さが低くなれば、サーフボードが動かしやすくなります。
フィンの高さが低いと、サーフボードがずれていく感覚が大きくなります。
フィンの幅
フィンの幅が広いと『直進性』が増します。その逆に幅が狭くなると、ターンが容易になります。ターン時の半径も小さくなります。
フィンのフレックス性(しなり具合)
フィンのフレックス性が高い(よくしなる)と、『ターンの伸び』が増します。
フレックス性が低ければ、『ターンの伸び』は少なくなりますが、反応が早くなります。
フィンのフレックスは、素材だけに関係するものではありません。サーフボードフィンのデザインが、フレックス性能を大きく変えます。
どうやったら違いを見極められる?
各フィンデザインにおけるフレックス性能の違いは、下図を参考にしてください。
図の左側からフレックスが高くなり、その後順にしなりが低くなります。
フィンフォイル
フィンフォイルとは、フィンの形状を指す言葉(下図参照)です。一般的にフィンの内側は、直線的にデザインされています。
直線じゃないとどうなる?
フィン内側のデザインを曲線にすると、ドラッグ(水中で発生する抵抗)が減り、スピードを高めることができます。
フォイルを曲線的にデザインすることにより、滑走時に揚力を高めることができると言われています。
シングルフィンの取り付け位置について
フィンが前方向にあれば、サーフボードが動かしやすくなり、ターン時の最小半径が小さくなります。
簡単に説明すると?
フィンが後ろにあると、安定性が増します。半径の小さなターンは難しくなりますが、大きなターンが可能になります。
ターンの最小半径は、『サーフボードのレール形状』にも深い関係があります。
カント(サーフボードに対するフィンの角度)
カントとは、サーフボードに対するフィンの角度のことです。
カントが変わるとどうなる?
カントが大きければ、ターン時のサーフボードの反応が良くなります。カントが小さいと、直進性が増しスピードがつけやすくなります。
フィンシステムの種類
フィンボックスのシステムは数種類あります。
フィンボックスのシステムに合わせて、フィンを選択します。
FCS(エフシーエス)
フィン一枚に対して、ネジが二つあるタイプのフィンボックスです。FCS2に進化する前の形で、ネジを2つ締めこまなければいけないのが欠点でした。
現在の主流はFCS2で、初代の欠点が改良されています。
FCS2
ワンタッチでフィンを取り付け可能なFCS2は、FCSの進化版として登場しました。
ネジを取り付けずに使用できる手軽さが魅力です。
ただし衝撃によってフィンが外れてしまう可能性があるので、『取り外れ防止ネジ』を使用するのをお勧めします。
FUTURE FIN(フューチャーフィン)
フィン一枚に対して、ネジが一つのフィンボックスです。
フィンに対してボックスが一つなので、FCSのような微妙なズレが生じません。サーフボードとフィンの間に隙間がないので、オンフィンに限りない感触を得ることができます。
※FCS2では、FCSの問題は解消されています。
フューチャーフィンとFCSどっちがお勧め?
現在のフィンボックスは、『FCS2』か『フューチャーフィン』の二択です。優劣がなく、どちらを選んでも間違いはありません。
シングルフィンボックス
シングルフィン専用のフィンボックスです。フィンを前後に動かせるように設計されていて、好みにあわせて調整できます。
フィンを前側につけると、動かしやすくなりルーズになります。フィンを後ろ側につけると、直進性と安定性が増します。
グラスオンフィン
グラスオンの利点は、サーフボード自体と最もいい相性がいいフィンが取り付けられていることです。
フィン選びに悩む必要がなく、余計な出費も減らせます。オンフィンの欠点は、サーフトリップ中に破損してしまう可能性が高いことです。
オンフィンに関して詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
まとめ《フィンの選び方》
フィンは多種多様です。商業的な面もあり、次々と新しいモデルが販売されています。フィンは、値段が高ければいいわけではありません。
一番のお勧めは、いろいろなフィンを試してみることだと思います。それを続けていくことで、最高のセッティングを見出せるようになるはずです。