サーフィンを初心者に教えることは、サーファー誰もが経験することです。
恋人や家族に教えたり、子供であったり。実際に教えるシーンに遭遇すると、ほとんどのサーファーはその指導の難しさに驚くものです。
そして15分ぐらい経過すると、教えることを諦めてしまいます(経験談)。
『とにかくパドルして、とにかく行け。そして波に乗れ』と言い残して、自分のサーフィンの準備を初めてしまうのです。
これでは、教えられる側はチンプンカンプンです。
どんなことに注意して教えたらいいの?
教える上で最も気をつけるべきポイントは、初心者はあなたが思ってる以上に『何も知らない』と言うことです。
どんな波に乗るのかも知らなければ、パドルという言葉すら知らないかもしれません。ワイプアウトと言われても、その意味がわからないのです。
サーフィンを人に教えるときは、1から10まで丁寧に説明して教える必要があります。
今回の記事は、『サーフィンの教え方』についてです。
サーフィンを初心者に指導するときに、気をつけたいことはなんでしょうか。『サーフィンの教え方のコツ』がわかれば、効率よく教えたい人に理解してもらうことができるはずです。
泳げることがサーフィンを始める大前提
サーフィンをする上で大前提なのが、『泳げること』です。足がつかない海でサーフィンをする以上、泳げることは絶対条件です。
サーフィンを教える相手が泳げない場合は、残念ながら諦めてもらう以外方法はありません。
どうして泳げないとサーフィンができないの?
サーフィンを続けていると、リーシュが切れるアクシデントに遭遇することがあります。
サーフボードを失ったら、自分で泳いで取りに行かなければなりません。それができない人は、まずは水泳から学ぶ必要があります。
サーフィンを始めるにあたり教えるべきこと【安全面】
一番最初に教えるべき点は、『サーフィンの安全面』です。
注意点を明確に伝えないと、溺れたり事故につながってしまう可能性があります。また、初心者の段階で怖い経験をしてしまうと、サーフィンが嫌いになってしまうかもしれません。
安全にサーフィンを楽しむためにはどうしたらいいか、きちんと伝えてあげましょう。
特に何を伝えたらいいの?
安全面で特に伝えるべきポイントはこちらです。
- 頭を守る
- 水中で冷静でいる
- サーフィンのルール
- サーフボードをできる限り離さない
頭を守る
最初に、ワイプアウトとは何かを説明してあげましょう。そのあと、波に飲まれた時の対処法を伝えていきます。
特に初心者に伝えるべき点は、『サーフボードは体にぶつかると怪我につながる』ということです。ワイプアウトした時点で、腕と手を使用して頭を保護するように教えてください。
柔らかいボードなら安全なのでは?
例えソフトボードを使って練習していたとしても、身を守る動作を学ぶ必要があります。最初の段階で動作を癖付けておくと、その先に役立ってきます。
水中で冷静でいる
水中でパニックになるのは、非常に危険です。
ワイプアウトしても、冷静でいるように伝えてください。教える相手が子供の場合は、口で伝えるだけではなく実践も交えて教えていきましょう。
どうやって教えたらいいの?
例えば、ゲームのようにトレーニングをするのも方法の1つです。
ワイプアウトをしたことを想定して海に潜り、海底にある砂をつかんで戻ってくるトレーニングです。
そういった簡単なゲームを繰り返せば、ワイプアウトしたときにも冷静に対応できるようになります。
注意)必ず周りの安全を確認してからトレーニングを行ってください。トレーニングに慣れるまでは必ずそばに付き添いましょう。
サーフィンのルール
初日からサーフィンのルール全てを教える必要はありませんが、少しずつ伝えて行くようにしましょう。
一緒に陸からサーファーを観察しながら指導すると、教えられる側の理解が深まります。
もちろん、沖に出る段階になったらすべてのルールを理解している必要があります。前乗りを繰り返す初心者にならないよう、きちんとルールを教えてあげてください。
サーフボードをできる限り離さない
ワイプアウトする時にサーフボードをそのまま離すと、周りの人にぶつかる危険があります。
サーフボードを誰かにぶつけると怪我をさせてしまう・・・
サーフボードは他人を傷つける可能性があることを、しっかりと伝えていきましょう。波に乗る動作に入るときも、周りをきちんと確認するように教えてあげてください。
最初の段階で安全面での基本がわかれば、後々に他のサーファーと問題になることを防げます。
サーフィンを教える順序【実践編】
安全面の注意点を伝えたら、いよいよ実践に移っていきます。
ここで大事なのは、順序通りに丁寧に教えてあげることです。サーフィンは他のスポーツに比べて、『実際』と『想像』が大きく違うものです。
現実と理想にギャップがあるということ?
初心者のほとんどは、始めてのサーフィンの後に『全く想像と違った』という感想を持ちます。サーフィンを教える上で大事なのは、『実際』と『想像』のギャップを埋めてあげることです。
この2つのギャップを埋められずにいると、ほとんどの人がサーフィンを諦めてしまいます。
諦めないように教えるにはどうしたらいい?
横に走れるようになるまで、なんとか続けるように説得しましょう。
波を横に走る感触を経験した次の日には、本人の口から『サーフィンがしたい』と出てくるはずです。
陸の上でパドリングとポップアップについて説明する
最初に、陸の上でパドリングについて説明しましょう。ポップアップの動作についても、陸上で数回実践してもらいましょう。ただ、陸上での練習に時間を割く必要はありません。
どうして陸上での練習は少なくていいの?
理由は簡単で、陸の上でやるのと水の上でやるのとでは全くの別物だからです。基本的な体の動きが理解できていたら、すぐに水上でのトレーニングに移ることをお勧めします。
ホワイトウォーターで立つ練習をする
続いては、ホワイトウォーターでの練習です。初心者にサーフィンを教えるときの一般的な流れですが、教える相手に対して最初に説明しておくべきことが1つあります。
それは、『ホワイトウォーターでの練習は、本来の波乗りとは大きく違うもの』だということです。
どういう違いがあるの?
ホワイトウォーターでのサーフィンは波に押されているだけですが、実際のサーフィンは波が作り出した斜面を滑り降ります。
この違いを説明しておくだけで、実際に沖に出たときに大きな違いが出てきます。
知らずに沖に出たらどんなサーフィンをするの?
沖に出てるのにも関わらず、ホワイトウォーターでテイクオフを試みる初心者を見たことがあるはずです。そこから横に走れるのであれば問題はないのですが、ほとんどの初心者が真っ正面に突っ込んでいきます。
これは、初心者にありがちな問題点の1つです。ホワイトウォーターで学んだサーフィンを、沖に出ても同じように実践しようとしているのです。
ホワイトウォーターと、通常の波でのサーフィンの違いをしっかりと教えていきましょう。
『波に乗る原理』を説明する
初心者の多くが、『波に乗ること』について全く理解していません。それでは、サーフィンができるはずがありません。波に乗ることがどういうことか、しっかりと教えていきましょう。
どうやったら『波に乗ること』を伝えられる?
ここでも同様に、陸上から他のサーファーを観察することが役に立ちます。
一緒に他のサーファーを見ながら、いろいろな質問をぶつけて見ます。例えば、このような質問をしてみるといいでしょう。
『今、波に乗ろうとしているサーファーはどっち側に行くと思う?』
『あの波はどちら側に切れていく?』
波について理解が深まっていけば、自分自身が沖に出た時に活かすことができるようになります。
ホワイトウォーターでテイクオフして、まっすぐ突っ込むことは少なくなるはずです。
一緒にパドルアウトする
ここまで来たら、一緒にパドルアウトして見てください。実際に沖に出て練習ができれば、時間の経過とともに上達して行くはずです。
安全面の注意点、ルールへの理解ができているのを確認したら、沖に出て見ましょう。
最初のうちは無理して波に乗ろうとせず、うまい人のサーフィンを観察するように教えるようにしましょう。
初心者の方がなれるまでは、セカンドピークで練習するのも1つの方法です。ここから上達して行くには、一歩ずつ階段を上がって行く必要があります。
まとめ
サーフィンを教えるのは、とても難しいことです。1つずつ丁寧に教えることで初めて、初心者はサーフィンについて学んで行きます。
大事なのは、教える側も教えられる側も忍耐強くいることです。
一緒にサーフィンができるまでの道のりは、決して平坦ではありません。ただ、自分の大切な家族や恋人と『サーフィンの時間を共有』できたら素晴らしいと思いませんか?