『満月が出ていて波が良かった』
サーファーとしてこのような経験はありませんか?
いつもはサイズが上がらないようなサーフスポットなのに、満月や新月のときだけいい波が上がる
そんな不思議な経験を、皆さんもしたことがあるはずです。
そもそも、どうしてそんなことが起こるのでしょうか?
大潮といったような言葉を聞いたことがあるかもしれません。
ですが、しっかりと『月と波』の関係について理解していない方も多いと思います。自分自身も理解に苦しんでいたので、今回は『月が波に与える影響』について、とことんしらべてみました。
【参考文献】
月の引力と潮の満ち引きはどんな関係がある?
結論から先に言えば、地球上の海水は『月の引力』によって引き上げます。
その引力がもっとも強くなるのが、満月と新月のときなのです。これがいわゆる、『大潮』と呼ばれる状況のことです。
満月と新月のときは、地球と月と太陽が一直線に並んでいる状態です。そのときに着目したいのが、『太陽』です。
どうして?
地球からとても離れた距離にある太陽も、『引力』を持っているからです。
月の引力に加えて太陽の引力も、地球の水をひっぱりあげます(下図参照)。このときの水位の変化は通常の潮の満ち引きより、さらに大きくなるのです。
引力の影響を受ければ受けるほど、『海水』は引き上げられていきます。それと同時に、『干潮の状態』もいつもよりも強くなるのが『大潮』です。
満月や新月のときに波がいいのはなぜ?
満月や新月のときに波がよく感じるのは、『大潮の影響』がプラスになっているからです。
先述したように、満月と新月のときは干潮と満潮での水位の差が大きくなります。
それがどんな影響を与える?
潮が満ちている時と引いているときの水位が大きくなれば、『下げから上げてくるとき』の『水量』が大きくなります。
水の量が増えるということ?
大潮でも地球の水の量自体に変化はありません。それと同時に、干潮から満潮になるまでの時間もいつもどおりです。
それなのにどうして?
単純に考えれば海水の高低差がある分、『一分間であがる水位の量が増える』ということです。
いつもよりも満ちこみのときのスピードが上がれば、その分波のサイズもあがってくる可能性があるのです。
またいつもよりも水位が下がれば、普段は波が割れない場所でも『いいコンディション』になることが考えられます。『満潮の時』も同じことが言えます。
月を見て潮を読もう
夜に月を見上げれば、次の日の波を予測するヒントになるかもしれません。
新月や満月のときは、波の予報が小さくても要チェックです。諦めずに海に行けば、いい波と巡り合えるかもしれないのです。
僕たちが追い求める美しい波には、様々な要素が組み合わさっています。
月や太陽も、そのひとつなのです。地球上で起きる嵐、月の引力。そのすべてが、あの美しい波を作り出している。
そう考えたら、なんだかドキドキしてきませんか?