サーフィンの世界では、クラシックなスタイルが注目されることがあります。
シングルフィンの重たいログに乗っている人を見ると、『クラシックだねー』と
いう人がいるのです。
厳密に言えば、それは『クラシック』ではありません。今や、シングルフィンは古びたスタイルでもなんでもなく、全く新しい最先端のサーフィンなのです。
ショートボードの世界では?
それは、短いサーフボードであっても同様です。
現代のシングルフィンサーフィンは、新しい波乗りの扉を開けようとしているのです。
シングルフィン・サーフボードに乗っただけではクラシックなスタイルにならない理由
確かに一見すると、古いとされてきたシングルフィンに乗っていることもあり、それを『昔のスタイル』だと思うのは当然だと言えます。
90年台のトライフィン・ショートボード黄金期を見てきた世代からすれば、尚更なはずです。
でも、冷静に考えてみてください。
乗り手であるサーファーは、『現代人』です。エアをメイクしたり、ショートボードが技術的に成熟しているのを知っている人たちなのです。
どうしてシングルフィンが最先端?
多くのロングボーダーは、波が大きいときは短いサーフボードを華麗に乗りこなします。
ライアンバーチや、ハリソンローチがその代表例でしょう。彼らのシングルフィンロングボードも見事ですが、ショートボードでの体の動かし方も熟知しているサーファー達なのです。
その知識と技術は、確実にシングルフィンサーフィンに活かすことができるものです。
それに加えて新しい世代は、ツインフィンやトライフィンの歴史の歩みも知っています。
- シングルフィンしかなかった時代のサーファー
- ツインフィンやトライフィンも選択肢にあるけど、シングルフィンを選ぶサーファー
この二人のサーフィンがまったく別のものになることは、想像がしやすいはずです。
シングルフィンに乗っている人たちは、『過去の波乗りの世界』に戻ろうとしているのではありません。
サーフィンの未来を、現在進行形で作り出しているのです。
シングルフィンの常識は覆され続けている
パフォーマンスサーフィンに精通している人が、シングルフィンに乗っている動画がこちらです。
この動画からもわかるように、サーフィンは常に進化をし続けています。
シングルフィンは欠点があるんじゃないの?
確かに欠点もありますが、多くの利点があることを忘れてはいけません。
シングルフィンのサーフボードには、多くの『迷信と常識』のようなものがありました。
この動画を見れば、シングルフィンの可能性を狭めてるのは、『一般常識と思い込み』であったことがわかるはずです。
しっかりとサーフィンさえできれば、シングルフィンでもこんなパフォーマンスができるのです。
昔のサーフィンに帰っているのではなく新しい波乗りの未来を作っている
70年台のサーフボードは、とても分厚いです。その当時には、その時代のサーファーの、素晴らしいスタイルや乗り方がありました。
マークリチャードや、ラリーバートルマンなどのスタイルもそうです。
このサーフボードにいま乗ったらどうなる?
サーフィンの歴史を見てきた今現在のサーファーが、70年台の分厚いサーフボードに乗れば、まったく新しい乗り方になります。
それこそが『波乗りの進化の瞬間』であり、次の歴史が開いていくときなのではないでしょうか?
こちらが、現代のサーファーが古い70年台のサーフボードに乗っている動画です。
この動画を見て、なにを思いますか?
未来の波乗りの形でしょうか?それとも、70年台のサーフィンを見ているように感じましたか?
未来のサーフィンを作るのは、新しいサーフボードでも最先端のフィンでもありません。
未来は、今を生きるサーファーの手の中にあると、僕は思うのです。