サーフボードの作り方を、『簡単な式』にすると以下のようになります。
サーフボード=フォーム・ブランクス+ガラスクロス(グラスファイバー)+レジン
サーフボードは簡単に言うと、フォーム・ブランクス(PUやXPS、EPS)という素材に、ガラスクロス(グラスファイバー)を巻きつけ、レジンで固めたものです。
フォーム・ブランクス、レジンには様々な種類があるので、ここで説明していきたいと思います。
サーフボードを構成する要素
サーフボードを構成する要素は、以下の通りです。詳細については、別記事にまとめてあるので参考にしてください。
サーフボード素材の種類
PU(ポリウレタン)
ポリウレタン・フォームは、最も歴史のある素材です。値段も安いです。3つの素材の中で最も重量があります。
PUの利点はこの『重さ』です。後述します。
EPS(Expanded-polystyrene;ポリスチレン)
ポリスチレンは、非常に軽い素材です。強度が高いのが特徴です。EPSは、これら三種類の中で最も『軽い』素材になります。
欠点や問題点はあるの?
問題点は、『劣悪なEPS』も出回っていると言うことです。劣悪品は、ビーズ同士の接着が悪く水も吸いやすくなります。
XPS(Extruded-polystyrene;ポリスチレン)
強度が高く、耐久性があります。PUよりも軽量です。水を吸わないのが大きな利点になります。
フレックス性(元の形に戻ろうとする力)が優れています。
サーフボードの重さと素材の関係
EPSやXPSフォームで作られたサーフボードは、『軽すぎる』場合があります。
小波の場合は、『軽くてテイクオフが早い』のは利点になります。
大きい波だとどうなる?
波のサイズが上がると、『軽すぎること』がライディングに悪影響を及ぼすことがあります。
EPSやXPSで同じ重さを得るためには、グラスファイバーを追加する必要が出てくるのです。そうすると、硬すぎるボードになってしまいます。
サーファーの体格や体重も、大きく関係してきます。
大柄な人であれば、エポキシボードのの硬さを、ほぼ感じないそうです。またサーフボードのサイズも大きくなるために、『サーフボードが軽すぎる』ことも無くなります。
サーフボードを作るために必要なレジンとは?
レジンとは『樹脂』のことです。
サーフボードに使用する『レジン』は主に、ポリエステルレジン、エポキシレジンがあります。
どんな違いがあるの?
両方とも『プラスチック』です。
ポリエステルレジン(Polester Resin)とPUフォーム・ブランクスの組み合わせ
特徴
ポリエステルレジンとファイバーグラスの組み合わせは、PUフォームに対して、古くから利用されてきました。
ポリエステルレジンは、エポキシと比べると強度が低いです。
利点
強度が弱いのに、ポリエステルレジンを使用する理由は、『PUの適度な重さ』『フレックス性』のバランスの良さにあります。
簡単に説明すると?
例えば、PUフォームブランクスに対してエポキシレジンを使うと、PUフォームの良さである『柔らかさ』を生かすことができません。
その逆の『ポリスチレンフォーム』と『ポリエステルレジン』の組み合わせは不可能です。理由は『ポリスチレンフォーム』が溶けてしまうからです。
エポキシレジン(Expoxy Resin)とEPS、XPSフォームの組み合わせ
特徴
エポキシレジンは、EPSフォームとXPSに対して使用します。強度が非常に高く、へこみにくいです。
利点
壊れない『頑丈さ』がまず大きな利点です。『浮力がありパドルが早い』ので、小波に適しているとも言えます。
まとめ
長持ちするサーフボードは、間違いなく『エポキシボード』だと思います。以前、所持していたエポキシボードは多少ぶつけても、全くへこみませんでした。
僕の場合は、ある程度重さのあるサーフボード(PUフォーム)が好きです。
サーフボードの素材選びは、目指すサーフィンのスタイルにも関係していると思います。『軽さ』が必要なサーフィンもあるでしょうし、『重いサーフボード』が適している場合もあるはずです。
何種類もサーフボードを所持できたら、一番いいですね。