ロッカーとは、サーフボードを横から見たときの『サーフボードの反り』のことです。
ロッカー(反り)は、サーフボードの性質を決める、非常に重要な要素の一つです。理由は、サーフボードの反り具合が、『波に接する表面積』に直結するからです。
波に接する面積が変わると、スピードが変わります。接する面が大きければ多いほど速くなり、少なければ遅くなります。
大きい波でも?
大きい波であれば揚力が簡単に発生するので、接する面が小さくても問題にはなりません。ロッカーの反り具合で、それぞれに適した波があることを覚えておきましょう。
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ロッカーのあるサーフボードの利点
パフォーマンス型のショートボードには、『大きいロッカーがある』のが基本です。
どうして?
サーフボードが反っていることにより、掘れた波でもノーズ(サーフボード先端)が刺さることが少なくなり、ターンが容易になります。
ロッカーのあるサーフボードの欠点
ロッカーが大きい(強い)ということは、波に接する表面積が少なくなるということです。小さい波だとスピードが出ず、失速してしまいます。
どんな波なら、ロッカーが大きいサーフボードを使えるの?
水面との接地面が少なくなるサーフボード(表面積の少ない)は、揚力を得るために、良質な波が必要となります。
サイズがない波だとスピードがつかず、思ったようにサーフィンができません。
ロッカーが少ないサーフボードの利点
波に接するサーフボードの表面積が増えるため、『サーフボード自体が生み出す推進力』が高くなります。
ロッカーが少ないサーフボードに向いている波は?
小さい波です。ロッカーが小さい(弱い)とパドルが楽になり、力のない小波でも速度をつけることが可能になります。
ノーズ(サーフボード先端)のロッカー
ノーズ部分により強いロッカーがあると、水面にサーフボードが刺さるのを防ぐことができます。
角度のある掘れた波でも、ノーズ先端が常に水面から離れているため、サーフボードの方向転換が楽になります(ピポットターン時)。
テール(サーフボード後ろ端)のロッカー
サーフボードのテール部に大きな(強い)ロッカーがある場合、サーフボードのコントロール性能が上がります。
ロッカーが大きいと、ターンが鋭くなる?
テールのロッカーが、ターンの最小半径をさらに小さくします。テールロッカーが強いと、『サーフボード自体が生み出す推進力』が低くなります。
まとめ
サーフボードの性質は、シェイプの形によって大きな違いが出てきます。同じように、波によって本領が発揮できるシェイプと、そうでないものがあります。
大事なのは、自分が持っているサーフボードの性質を理解することです。
同じサーフボードで色々な波を試してみると、様々な発見があるはずです。調子がいいと感じたら、なぜそうだったのか考えて見ましょう。
そうすることで、『その波にあったサーフボード』を選ぶことができるようになります。