オンショアとは、海から陸側に向かって吹く風のことです。
斜め方向から吹くオンショアの風のことは、『クロスオフショア』と呼びます。
オンショアは基本的に、悪いコンディションを生み出します。その理由は、波のフェイスをオンショアの風が乱してしまうからです。
オンショアだと波はどうなる?
オンショアの風が吹くと、下の写真のような波になってしまいます。
このような状態になると、サーフィンをするのが難しくなります。初心者のホワイトウォッシュを利用した練習には適していますが、中級者以上にとっては好ましくないコンディションです。
ただし、オンショアでもサーフィンは出来ます。
完璧な波のコンディションを追い求めると、サーフィンがなかなか出来ません。
『オンショアだしやめとこう』
『サイズが小さすぎる』
『波が早すぎる』
『波が遅すぎる』
『波が割れてないから無理』
などなど、海に入らない理由を作るのは簡単です。
いい波じゃないとサーフィンしたくない・・
そのようにして海に入らないでいると、サーフィンの上達が遅くなります。上達のために大事なのは、『サーフィン可能な波であれば、オンショアでも海に入ること』です。
1年間のうちの100日間、『コンディションは悪いけどサーフィンができる波』があったとします。そんな日でも欠かせず海に通う人は、必ず誰よりも早く上達します。
どうしてその方が早く上達するの?
1日一本しか波に乗れなくても、100日間続ければ100本多くの波に乗れたことになります。
コンディションが悪いと言って入らなかった人との差は、一年後に大きな違いとなって現れます。
サーフィンは、『経験値』が非常に重要です。微妙なコンディションの時は、思い切って海に飛び込みましょう。
テイクオフが上達する
波がきれいに割れないので、テイクオフのポイントの予測が難しくなります。波のコンディションが悪い場合、テイクオフの直前まで波の動きを観察しましょう。
予測不能な波は、予想外の態勢でテイクオフが必要になる場合があります。
それを繰り返すとどうなるの?
その積み重ねは、『テイクオフの上達』に直結します。経験値が積み上がり、コンディションがいい時のテイクオフにも生かすことができます。
【関連記事】サーフィンのテイクオフがすぐにできるようになる!絶対に知っておきたい5つの秘訣
サーフボードのコントロール技術が向上する
オンショアになると波のフェイスが乱れるため、『サーフボードのコントロール』が難しくなります。ボトムにおりていくときも、サーフボードがバタバタと暴れることがあります。
暴れたサーフボードのコントロールは可能?
経験を積めば、サーフボードをコントロールできる技術は必ず身につきます。
このような状況でサーフボードをコントロールできるようになると、『面ツル』のコンディションの時に、余裕が持てるようになるはずです。
波のサイズが大きくなり、サーフボードがばたついても冷静に対応できるようになります。
【関連記事】割れる波ってどういう意味?【サーフィン・波の基本】
波の動きに対して臨機応変に対応できるようになる
オンショア時の波は予想不可能な動きをするため、冷静な状況判断が必要です。
繰り返せばできるようになる?
大事なのは、様々な波の状況に『慣れる』ことです。同じ種類の波に100本乗っても、その波にしか対応できません。百種類の波に乗れば、多くの状況に対応できるようになります。
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パドル力が向上する
オンショアになると、波が風に押させてホワイトウォッシュを多く発生させます。そうなると、パドルアウトが通常より困難になります。
押し寄せるホワイトウォッシュを乗り越えパドルアウトすることは、想像以上に体力が必要です。
パドルアウトができずに心が折れそう・・・
諦めずに、パドルをし続けましょう。
サーフィン力が上がる
悪い波のコンディションで練習を続けると、サーフィン力は確実に向上します。
波が悪いと、下手になったような気がするかもしれません。波の予測がうまく出来ずに、ワイプアウトするかもしれません。
それでも、海に通い続けましょう。結果は、後から必ずついてきます。
まとめ
こんな名言があります。
エキスパートとは、ごく限られた分野で、ありとあらゆる間違いをすべて経験した人物である。
ニールス・ボーア
サーフィンは、この名言がぴったりと当てはまります。サーフィンの上達において、失敗を経験をすることはとても重要です。
その積み重ねが、技術向上という形で必ず現れます。
自分を信じて、海に通い続けましょう。
僕自身も、自分のゴールを達成するために海に通い続けます。
もちろん、サーフィンを笑顔で楽しむことを忘れずに!
Keep Surfing!