今まで出会ったサーファーたち、そして自分自身にも言えますが、その100%がサーフィン中毒です。
生活自体がサーフィン中心で、サーフトリップを計画している姿はまさに純粋無垢のサーフィン依存症。
旅に出るなら『波があるところ』と最初から決まっていて、移住の計画を立てても『波があるところまでどれくらいかかるか』と頭を悩ませているはずです。
今回の記事は、『サーフィン中毒になる理由』について考えてみました。
サーフィン中毒になる理由【ギャンブルとサーフィンの依存症は似ている】
話が少し飛んでしまいますが、『ギャンブル依存症』について説明するときに欠かせない心理学が存在しています。
それが、『部分強化』と呼ばれるものです。簡単に説明すると、以下のようになります。
ある行動に毎回ご褒美を与えるのではなく、たまに与えたほうが、何度もその行動を続ける
もっとわかりやすく説明して
部分強化についてよくわかる、ハトを使った有名な実験があります。
ハトがいる箱の中に、スイッチが作動するとエサが出てくる装置を入れます。
実験ごとに、エサが出る仕組みを変えていきます。
一方は押すたびに毎回餌が与えられ、片方はランダムにしか出てきません。このような状況にあると、餌を出すためのボタンを押し続けるのは後者になります。
これが、『部分強化』とよばれるものです。
それとサーフィン依存症になんの関係が?
『部分強化』は、『依存症の原因になる』と言われています。
【参考になる外部記事】部分強化と連続強化とは?人がギャンブル依存症になる理由と解決方法
ギャンブルは行くたびに、勝利が手に入るものではありません。パチンコやスロット、競馬も同じように、『部分強化』が当てはまり、『いつも当たらない』からこそ依存症をさらに強くさせているのです。
それでは、サーフィンはどうでしょうか?
報酬が波だとすると、まさにこの『部分強化』が当てはまるのがサーフィンです。
簡単に説明して。
サーファーたちは、『最高の波』といつも巡り会えるわけではありません。
長い距離を運転して、何度も繰り返し海に通い、ほんとうにときどき、『最上級の波と出会える』のがサーフィンなのです。これはまさに、『部分強化』そのものなのだと言えます。
だからこそサーファーたちは依存して、取り憑かれているかのように海に通い続けるのです。
サーフィン中毒の主な症状
ここからは、サーフィン中毒者の一般的症状について解説していきます。
仕事中なのに携帯で波をチェックしてしまう
一般的な症状の一つにあげられるのが、『携帯を使用して波のチェックを常に行う』というものです。こちらの症状は、仕事中であっても出てくるものです。
サーフィンに行きたい・・・・
今日はサーフィンに行くことができない。それなのに、携帯で波の様子をチェックしてしまう。
このような行動をとるサーファーは、『サーフィン中毒』と言えます。
波がないのに奇跡を信じて海に来てしまう
サーファーにとっての最悪の事態は、『休みに波がない』というものです。
ようやく仕事の目処が立ち、海に行ける。それなのに予報では完全フラット。
このような状況で『奇跡を信じて海に行くサーファー』は、まさにサーフィン依存症です。もちろん、運がよければいい波と巡り合えるかもしれません。その確率がたとえ1%以下でも、サーフィン依存症の人は海に行ってしまうのです。
もしかしたら、波があるかもしれない・・・
僕たちサーフィン中毒者は、勝率が低いギャンブルにのめり込み、『もしかしたら勝てるかもしれない』と信じ続けるギャンブラーそのものなのです。
真冬なのに海に入っている
真冬にサーフィンのために海に入る
これは正に、サーフィン中毒者の症状です。
どうして?
サーフィンをしたことがない人や始めたばかりの初心者からしたら、『頭がおかしい行為』そのものだからです。
冬のサーフィンの醍醐味を語り出すようになったら、まさに末期症状だと言えます。
貯金がないのに狙いを定めているサーフボードをいつもチェックしてしまう
貯金がない、あるいは新しいサーフボードを買ったばかりなのにも関わらず、『次のサーフボードの下調べ』を始めてしまう。
これもサーフィン中毒である、大きな証拠になります。おそらくあなたの周りにいるサーフィンをしない家族や友人は、『また同じようなもの買うの?!』と眉間にシワを寄せていることでしょう。
サーフボードに対する探究心が尽きない・・・
そんなときに力強い味方になるのが、あなたの周りにいる友人サーファーたちです。
- 面白い板だよ
- たるいセクションも抜けれるよ
- チューブを攻めやすいよ
などといった営業トークを、飲みに行くたびに聞かせてくれるはずです。サーファー仲間全てが、サーフボード営業の達人なのです。
誰かと別の話をしているのにサーフィンのことを考えている
退屈な会議の時間。眠気を誘う授業中、あなたのパートナーが温泉旅行の計画を話しているとき。サーファーたちは脳内でサーフィンをし、遠い遥か彼方にサーフトリップしています。
『ねえ話聞いてる?!』と、パートナーに怒られたことはありませんか?もしもあるのなら、あなたは立派なサーフィン依存症です。
気がついたら仲間がサーフィンをする人ばかりになっている
サーフィンを始めてから数年が経つと、気がついたら周りの仲間はサーファーだらけになっていることでしょう。
類は友を呼ぶのも、サーフィン中毒者の症状です。
サーフィンのことを話せるのが、一番楽しい
あなたがサーフィンを愛すれば愛するほど、同じような感情を持ったひとたちがあなたの周りに集まっているはずです。
それこそ正に、『引き寄せの法則』です。
似たようなフィンをいくつも持っているが違うものだと信じている
サーフボードのフィン。サーフィンをしない人からしたら全てが同じに見えるあのフィンも、依存症度合いをチェックするには十分な証拠になります。
例えばどんなふうに?
フィンについて語り出すときは、サーフィン中毒者の腕の見せ所です。
- 少し抜けがいいな
- ボトムターンで伸びるな
- ルーズだけどたるいセクションが抜けやすいぞ
- コントロール性能が少し上がったな
- スピードが速くなった気がする
周りにいる仲間たちは、だれもあなたのサーフィンの変化に気がついていないことでしょう。
波がないとすることがない
波がないときに、なにもすることがない。
そんなあなたは、立派なサーフィン依存症です。
やることがないわけではない。
もしもやることがあるとすれば、サーフトリップの計画を立てたり、サーフワックスを剥がすことぐらいなものでしょう。サーフショップに行ったり、サーフスケートを手にしてパークに行くのも同様です。
まさにサーフィンにとりつかれた人生を送るのが、サーファーなのです。
まとめ
サーフィン依存症は、悪いことでも何でもありません。人生においてそんなにも夢中になれることがあるのは、素晴らしいです。
自分自身もサーフィン依存症ですが、それをとても楽しんでいます。
僕たちはこれからもサーフィンばかであり、この波乗りの素晴らしさに飽きることはないでしょう。
少なくとも自分は、そう信じています。
あなたもサーフィン依存症ですか?