サーフィンをしていると、ウェットスーツには水が入ってくるものです。
セミドライ、タッパ(フロントジップジャケット)、スプリング、どの種類においても、少なからず水が浸入してきます。
問題になるのは、大量の水が入り込んでしまったときです。
サイズが大きめのウェットスーツを着ていると特に、ワイプアウトをしたときなどに大量の水が浸入してきてしまう可能性があります。
水が入るとどうなるの?
ふくらはぎや、胸、背中とウェットスーツの隙間部分に水が入ると、水風船のような状態になります。
水は自然に抜けてこないの?
もちろん、ドライスーツ以外は基本的に、内部に水が入っても抜ける構造になっています。
そのため水が入っても大きな問題はないのですが、水が抜けるまでの間、『浮かびにくい』状態でいることになります。
どうしたら余計な水が入ってこない?
いちばん大事なのは、『正しいサイズ』のウェットスーツを選ぶことです。
サイズ選びに時間をかけて、『ぴったりの大きさ』のウェットスーツを選ぶようにしてください。それが最初にできる一番の対策です。適正のサイズのウェットスーツであれば、『大量の水が入る状態』は確実に減ります。
【備考】水が侵入しにくいドライスーツについては、根本的に仕組みが違うため、割愛しています。
ドライスーツについて詳しく知りたい方は、こちらの記事が参考になります。
【参考になる記事】ドライスーツ特集
ウェットスーツに水が入ったらどうなる?
水が大量にウェットスーツ内に入ると、浮かびにくくなります。
特に経験が少ない初心者の方は、ウェットスーツに水が入り体が浮かびにくくなると、恐怖を感じるものです。
その状態で、運悪くリーシュが切れてしまうと、事故につながる危険性があります。
どう対処したらいいの?
大事なのは、まず『冷静』になることです。沖でワイプアウトすると、足が届かないのが通常です。そういった場所でサーフィンをする場合、『パニック』になるのが一番危険だからです。
どうやって冷静さを保つ?
ウェットスーツに大量の水が入ると、浮かびにくくはなりますが、『沈んでいく』わけではありません。それだけを頭に入れておけば、初心者の方でも冷静さを保つことができるはずです。
ウェットスーツに大量の水が入った時の対処法
先述したように、ウェットスーツは基本的に水が抜ける構造になっています。
ただし、リーシュをつけている側の足の水はなかなか抜けません。サーフィンをしているときに水が大量に入ってきたらどうしたらいいか、簡単な対処法を書きました。
陸に上がり水を抜く
いちばん簡単にできる方法が、『陸に上がって水を抜くこと』です。安全かつ確実に、ウェットスーツ内に入ってしまった水を抜くことができます。特に溜まりやすいのが、リーシュをつけている方のふくらはぎ部分です(フルスーツの場合)。重さが気になる方は、陸に上がって水を抜きましょう。
サーフボードの上で水を抜く
乗っている板の種類によっては難しいですが、足部分に入ってしまった水はサーフボード上で抜くことができます。片足だけサーフボードの上に乗せて、バランスをとりながら水を抜いてみましょう。
ウェットスーツを新調する
それでも繰り返し水がたくさん入ってくる場合は、サイズ選びから間違っている可能性が高いです。出費が重なりますが、ウェットスーツの新調をオススメします。
自分の体型に合ったサイズがない・・・
どうしても適正サイズが見つからない場合は、『オーダーメイド』のウェットスーツも検討してみてください。
既製品じゃダメなの?
既製品のウェットスーツはどうしても、『すきま』が多くできてしまうものです。
体が浮かびにくくなるとその分、水面に上がるまで時間がかかります。そういったことを避けるためにも、適正サイズのウェットスーツを購入しましょう。
初心者サーファーがタッパーを着用するときに気をつけたいこと
サーフィンのウェットスーツの一種で、『タッパー』と呼ばれるものがあります。
海外ではフロントジップジャケットやベストと呼ばれており、その名の通りの保温効果のあるネオプレン製の上着のことです。
タッパーは初心者に向かない?
タッパーが主に活躍するのは、水温が十分に高くなった季節になります。夏は初心者の方がサーフィンを始める時期でもあるため、『タッパー』の購入を考える方も多いかと思います。
タッパーは気軽に着用でき持ち運びも楽なため、多くの中級者以上のサーファーも愛用しています。
ただ、初心者がタッパーを購入する前に、気をつけるべきことが一つあります。それは、そのほかのウェットスーツに比べて、格段に水が侵入して来やすいと言うことです。
どうして水が入りやすいの?
その理由は簡単で、腰回りからたくさんの水が入ってくるからです。
大量の水がウェットスーツに入るとどうなるか、考えてみましょう。
まず第一に、体が浮きにくくなります。これは初心者にとって、『危険』な状態です。
多くの初心者サーファーは、波に巻かれた経験が豊富ではありません。
足がつく場所であればいいのですが、沖に出てサーフィンができるようになると、『浮かびにくくなる』ことは、事故にもつながる可能性があります。
泳ぎに自信がない初心者の方は、スプリングやロングジョンなどの、『腰回りから水の侵入がないウェットスーツ』がオススメです。