ウェットスーツは、季節を問わずウォータースポーツを楽しむための必需品です。
購入を検討している方のために、『サーフィン用ウェットスーツの基礎知識』をまとめました。
今回の記事は、『サーフィン』『カイトサーフィン』『ウェイクボード』『ラフティング』『カヤック』等のウォータースポーツが対象です。
ウェットスーツの素材はネオプレン
ウェットスーツの素材は、『ネオプレン(合成ゴム)』です。伸縮性のある合成ゴム素材のことです。
どうしてウェットスーツは暖かいの?
ゴム内部にある、数え切れないほどの小さな気泡が、『断熱材』の役割を果たします。
環境に優しい天然ゴム素材のウェットスーツ
ネオプレン(合成ゴム)は、原材料が『原油』のため、環境に優しいとは言えません。
解決策は?
そこで開発されたのが、『天然ゴム素材のウェットスーツ』です。石油から作られたものではなく、植物ベースの天然ゴムで作られています。
サーフィン用のウェットスーツでは、『パタゴニア』が2008年から開発に取り組んでいました。
【Amazon】(パタゴニア)patagonoa ・ユーレックスウェットスーツ
【参考元URL】パタゴニア公式サイト
ウェットスーツの種類別ガイド
タッパー(トップ)
上半身のみをカバーするウェットスーツです。海パンや、水着だけでは肌寒く感じる際に使用します。
スプリングスーツ
上半身、下半身共にカバーされるウェットスーツです。
2mmの厚みのウェットスーツを総称して、『スプリングスーツ』と呼ぶことができます。半袖になっているものなど、組み合わせは様々です。
夏場でも、風が冷たい時などに使用できます。季節の変わり目にも、使用することが多いウェットスーツです。
下半身が全てカバーされているウェットスーツであれば、比較的高い保温性があります。
フルスーツ
全身がカバーされたウェットスーツです。年中、使うことも可能です。保温性が高く、使用率も非常に高いです。
どんな利点があるの?
体全体がウェットスーツで包まれるため、長時間サーフィンをしていても冷えてきません。海水温が低いサーフスポットなどでは、夏場でも活躍するウェットスーツです。
また、全身が保護されているため、『日焼け』や『クラゲ対策』にも適したウェットスーツだと言えます。
ウェットスーツと水温
間違ったウェットスーツを選んでしまうと、『低体温症』に陥る危険があります。水温を基準として、ウェットスーツを選ぶことが重要です。
【関連記事】【水温と時期別】サーフィン用ウェットスーツの選び方
ウェットスーツはどうして暖かい?
ネオプレン内の気泡が、『断熱材』の役割を果たすため、ウェットスーツが体温を維持します。また、ウェットスーツと皮膚の間に侵入した微量の海水が、『保温の効果』を果たします。
注)ウェットスーツの種類にもよりますが、基本的には『海水を完全に遮断すること』が重要になります。
ウェットスーツを着ると動きにくい?
ウェットスーツを着ると、若干動きにくくなります。厚みがあると保温性が高くなりますが、動きにくさが増します。
『非常に薄いが保温性が損なわれず、伸縮性が高いウェットスーツ』が理想です。
各メーカーは、工夫をこらして日々改善に取り組んでいます。
ウェットスーツの厚さ表記の意味と暖かさの関係
基本的に、ウェットスーツは厚みが増せば増すほど、暖かくなります。
厚みが変わるのはどうして?
ダイビング用のウェットスーツは、一律の厚さのものが基本ですが、激しい動きが要求されるサーフィン用ウェットスーツは、『3mm2mm』というような厚さの表記がされます。
『3mm2mm』と言う表記の場合は、可動域の厚みを2mmにすることにより、『動きやすさ』を損なわないようにしています。
各パーツごとにウェットスーツの厚みを変えることで、動きやすく軽量で暖かい機能性が生まれます。
サイズ選びが非常に重要
ウェットスーツは、正しいサイズを選ぶことが大事です。間違ったサイズを選ぶと、ウェットスーツの機能が発揮されません。
大きすぎるサイズを選んでしまうと、ウェットスーツ内に海水が浸入します。
どのサイズがおすすめ?
必ずジャストフィットのものを購入してください。
僕は一度だけ、少しだけ大きめのウェットスーツを購入したことがあります(そのサイズだけセール中だった)。
そのウェットスーツを着て、波のサイズが頭以上の日にサーフィンに行きました。ひどいワイプアウトをした際に、海水がウェットスーツ内に大量に浸入し、浮かんでこれなくなったことがあります。
密閉型ウェットスーツの場合は、少し小さめのものを選んだ方がいいと思います。小さめのウェットスーツでも、何回かサーフセッションを行うことで馴染んできます。
肩幅がある方など、メーカーサイズ内で探すのが難しい方はオーダーメードのウェットスーツを検討してみてください。
ステッチがテープで保護されているウェットスーツ
ウェットスーツの内側の縫い目が、特殊テープで保護されているタイプです。
これらのウェットスーツは値段が張りますが、耐久性が非常に高いです。また『断水性』も上がります。
どんな種類があるの?
テープには、メーカーごとに様々な種類があります。
大事なことは、テープが剥がれてきたらなるべく早く補修することです。放っておくと破損部が広がり、せっかくのウェットスーツが台無しになってしまいます。
ウェットスーツの破損を見つけたら、できるだけすぐに修理に出しましょう。
ウェットスーツの管理の仕方
ウェットスーツは、管理の仕方次第で寿命が大きく変わります。特にマリンスポーツの場合は、『海水』をしっかり洗い流すことが重要です。
海水を洗い流すことで、メインの素材である『ゴム』の寿命が伸びます。ゴムにとって、日光は大敵です。海水を洗い流した後は、ウェットスーツは陰干ししてください。
正しい知識を身につけて、できる限り長く使用しましょう。
【関連記事】ウェットスーツは陰干し?【長く使うための秘訣】
ウェットスーツ・ジッパー位置の種類
ジッパーの位置は数種類あります。
バックジップタイプのウェットスーツ
利点
一昔前まで主流だったタイプです。背中にジップがあり、利点としては着脱のしやすさが挙げられます。
欠点
チャックから海水が侵入することが多くなります。若干、動きずらいことが欠点です。着脱が難しく、肩の関節が柔らかくないとジッパーに手が届かない人もいます。
チェストジップタイプ
現在主流のウェットスーツです。胸にジップがついているタイプです。着脱も楽で、人の手を借リル必要はありません。
よくない部分はないの?
欠点としては、首回りの縫い目がほつれてきやすいことです。何度も頭を通すたびに、縫い目の部分が少しずつほつれてきます。
チェストジップの場合、ウェットスーツを無理に伸ばすのは厳禁です。慎重にウェットスーツの着脱を行うようにしましょう。
ダメージを見つけたら、早めに補修するのも重要です。
ジッパーがないウェットスーツ『ZIp Free』
ジッパーがないタイプのウェットスーツです。
着脱が少ししにくいですが、チャックからの海水の侵入がなくなります。素材の進化や、ウェットスーツメーカーの努力により、着脱のしやすさは年々向上しています。
ジップフリーには、どんな利点があるの?
肩が動かしやすくなり、パドリングも楽になります。
『チャック部の破損』を避けることができるのが、最大の利点です。
【amazonで調べる】 RIP CURL e-bomb Pro Zip Free 4 / 3 mmウェットスーツ