サーフィンの練習に入る前に必要不可欠なのが、『自分のレベル』と『サーフィン上達の過程』を理解することです。
自分のレベルを知っていいことがあるの?
自分のレベルがわかれば、次に目指すべき目標が見えてきます。次のゴールが身近にあれば、諦めずに波乗りを続けることができるのです。
サーフィンは難しい
サーフィンでよく言われるのが、『他のどのスポーツよりも難しい』というものです。
それは、まぎれもない事実です。サーフィンを短期間でマスターするのは、99%不可能です。
運動神経が良くても同じ?
どんなに卓越した運動能力があったとしても、まともに波に乗れるようになるまで一年はかかります。
そして波に乗れたところからが、本当の意味でのスタートになります。途中で投げ出さないためにも、『上達の過程』と『自分のレベル』について学んで行きましょう。
ここからサーフィン上達の過程について、レベル別に説明して行きます。
注意)日本には、レベルを定義する独自の『サーフィン検定』が存在していますが、今回の記事ではそれらは一切考慮していません。
サーフィン検定について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
【参考になる記事】あなたのサーフレベルはどのくらい?初心者でも挑戦できる!NSAのサーフィン検定でスキルを磨こう!
初心者サーファーの特徴と成長過程
Level1 はじめの一歩を踏み出せた初心者
- サーフボードをなんとなく選んでいる
- サーフショップの店員に『初心者用の板を探しています』と言う
- ホワイトウォーターで練習している
- 割れていく波に乗れない
- 運が良ければなんとか立てる
- どの波を選ぶべきか理解していない
- サーフィンのルールを理解していない
- 波が大きいとパドルアウトができない
これらのサーファーは、初心者中の初心者です。サーフィンを始めてみたものの、右も左もわからない状態です。
とりあえずサーフボード片手にプロフィール写真でも・・・
このレベルの初心者サーファーは、『割れていく波』と言われても、何のことかもわかりません。短い板のサーファーが上級者用だという『勘違い』を持ってしまいがちなのも、この時期です。
一緒に波に乗ろうとしただけなのに怒鳴られた・・・
初心者中の初心者は、ルール違反もやりがちです。
ルールを理解せずに海に入り、怒鳴られてしまうのです。怒鳴られた理由すらわからないのは、危険な状態です。しっかりとルールを学んで、初心者を卒業しましょう。
全然波に乗れないし、つまらないからやめたい・・・
多くの人が、この段階でサーフィンをやめてしまいます。ここで諦めずに続けられるかどうかが、『サーファーになれるかどうかの境界線』です。
波に乗れないサーファーを卒業したい・・・
『昔はサーフィンしてた』
という人の多くが、このレベルでやめています。諦めずに海に通い続けて、次のレベルまで何とか持ちこたえましょう。それができれば、あなたの人生は180度変わります。
初心者サーファーの見た目【動画】
Level2 諦めずにサーフィンを続けた初心者
- 波になんとか乗れるがテイクオフの成功率が低い
- 乗るべき波に対しての理解が深まる
- 斜めにテイクオフできる
- 割れていく波にも乗れる
- ボトムターンがなんとなくできる
- 波に乗る姿勢が不自然
- 横に走れるようになる
- トリミングターンができるようになる
- スピードをなんとなくつけられるようになる
- サーフボードの違いを言える
- サーフィンのルールを理解している
このレベルまで到達できれば、『初心者卒業』もあと少しです。諦めずに海に通い続けたからこそ、得られた結果です。
サーフボードの違いもわかり、新しいサーフボードが欲しくなる時期でもあります。
自分はもうサーファー?
間違いなくサーファーです。自分が立派なサーファーであることを、誇りに思ってください。
その他の特徴は?
割れていく波に乗ることもできるようになり、『本来の波乗り』について理解できるようになった状態です。あとは上達の階段を、一歩ずつ確実に、歩んでいくだけです。
中級者サーファーの特徴と成長過程
Level3 更にサーフィンの虜になる中級者
- ほとんどのコンディションでパドルアウトが確実にできる
- 波を選べる
- スピードをつけられるようになる
- 小波でのサーフィンが苦手
- 頭以上のサイズの波でも冷静でいられる
- 自分の目指しているサーフィンのスタイルが明確
- 確実に横に走れる
- 自分の描くべきラインが見えてくる
- バックハンドの波も確実に乗れる
- 予想外のワイプアウトをすることがある
- ロングライドができる
- カットバックがなんとなくできる
- トップターンが時々うまくできる
- いつも同じアクションをしがちになる
初心者を卒業したサーファーは、『波乗りの虜』です。
中級者になったらどんな気持ちになる?
毎日サーフィンをしていたい。
そんな気持ちで、いっぱいになる時期でもあります。サーフトリップに思いを募らせ、新しいサーフボードの購入に心を躍らせていることでしょう。
Level4 注目を浴び始める中級者
- 小波でもサーフィンができる
- カットバックができる
- トップターンができるようになる
- カットバックを使い分けられる
- バレルにも入れるようになる
- 時々チューブメイクが成功する
- 想像通りのライン取りができる
- バックハンドでも確実なパフォーマンスができる
サーフィンの上級者になるために、必死にもがく時期です。
海に行くたびに課題が見つかり、『上達』を感じられないことがあるのも、中級者の特徴だと言えます。
どんなサーフィンをするの?
初心者が望むサーフィンを見事にこなすのが、中級者です。他人から見たらとても上手いのですが、本人はまだまだ納得がいかないことが多いはずです。ただ、実際は確実に、『上級者への階段』を登っています。
上級者サーファーの特徴と成長過程
Level5 圧倒的な存在感の上級者
- テイクオフの成功率が極めて高い
- 小波でもレベルの高いサーフィンができる
- バレルの中で自分のポジションをコントロールできる
- 自由な発想でライン取りができる
- 様々な種類の波で確実なパフォーマンスができる
海で圧倒的な存在感を示すのが、『上級者サーファー』です。
上級者はどんなサーフィンをするの?
波に乗るたびに他のサーファーから注目を浴び、一挙一動が洗練されています。
中級者がしがちなミスをすることがなく、目標とされるサーファーです。
【上級者サーファーの動画】
まとめ
サーフィンは『中級者』の範囲がとても広いものです。僕自身のサーフィンレベルも、『中級者』です。
おそらく『私はサーフィンの上級者』、と語れる人はほぼいないのではないでしょうか?
誰から見ても上手いサーファーであっても、本人は決して納得していないのがサーフィンなのだと思います。
サーフィンは、『終わりのない探求』と言えるのかもしれません。だからこそサーフィンはこんなにもたくさんの人を、夢中にさせるのではないでしょうか?
また、どのレベルであったとしても、それが各サーファーの実力を決定づけるものでは決してありません。
その理由は、スプレーを飛ばすトップターンが完璧にできなくても、スタイルがある格好いいサーファーがたくさんいるからです。
プロを目指す人以外にとっては、サーフィンはスタイルがあるかどうかが重要になります。
どんなにスプレーを飛ばしても、『ふんふん前足でかちゃかちゃしているサーファー』には誰も見向きはしないものなのです。
皆さんはどんなサーファーを目指しているのでしょうか?そしてそのゴールまで、あとどれくらいなのでしょうか?
ゴールに到着してもきっと新たな目標が出てくるとは思いますが、それまでの道のりを思う存分楽しんで行きましょう。僕自身もその日のために、できる限り海に通い続けます。